てらがき農園



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和歌山といえば紀州の梅。

日本の代表品種として知られる"南高梅"発祥の地で、青梅と共に梅干しの生産量日本一の地域です。

和歌山県みなべ町で無農薬・無肥料の自然栽培で梅を育てている「てらがき農園」をご紹介します。

てらがき農園二代目代表の寺垣 信男(てらがきのぶお)さん[1974年生まれ]

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 先代から続く梅農園は50年を超える老舗農園で、元々は有機JAS認証指定の安全な肥料を使っていました。

「桃栗三年柿八年」という言葉があるように、野菜と違って、果樹は実が成り収穫できるようになるまで最短でも3年はかかります。

故に、農法転換の失敗リスクは大変高い事ですが、二代目の信男さんは2005年から無肥料の自然栽培に切り替える事に成功しました。

栽培方法を切り替えるきっかけになったのは、先代が病状になり肥料をやっていた畑とやらなかった畑が偶然できて、肥料をやらなかった畑の方に虫が付かなかったという経験をしたこと。

今までは過剰に肥料も与えていたが、肥料への「疑念」が信男さんを自然栽培へと衝き動かしました。

その感覚は見事に的中し、梅の肌質は皮がゴツくなり身なりの良い梅になりました。

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信男さん自身に栽培を切り替えた事も含め、オーガニックについて伺うと「何かに固執する訳では無く、気持ちがいいか悪いかの二者選択でずっと来ている様な感じですね。

自分が食べるんだったら農薬を使った方か使わない方なら、当然使わない方だし、洋服でも着心地で言ったら綿や麻の方が気持ちが良いからそっちを選びますね。」と語ってくれました。

今の子どもたちの梅干しのイメージは、酸っぱい梅干しでは無く、甘い味が付けられた「味梅」が主流になりつつあります。

実際にてらがき農園でもインターネットで販売を始めた当初、売り上げの約8割が味梅でした。

江戸時代に著された「雑兵物語」にも、戦に明け暮れる武士は食料袋に梅干の果肉と米の粉、氷砂糖の粉末を練った『梅干丸』を常に携帯していて、激しい戦闘や長い行軍での息切れをととのえたり、生水を飲んだときの殺菌用にと多いに役立ったと書かれています。

信男さんは体に良い昔ながらの「昔梅」の必要性と大切さを講演などで今でも語り続けています。

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そして良い梅について伺うと、梅の木は海が見える山の方が海風が当たり、ミネラル分が豊富。

塩分を吹き付けられて葉っぱが茶色くなった年ほど綺麗で良い梅が出来ると信男さんは話します。

てらがき農園のこだわりは、逆に尖ったこだわりを無くし、自身が営農する無農薬での農園がモデルになれる様、ゆくゆくは無農薬栽培で村全体が一緒にやれる事を目指していくこと。

 

36961.png 農家さんの実際の声を文字に起こした取材記事はジタブルジャーニー美土和 

 

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